La Cherie 【最愛の人】


6日目の朝ーーーーーーー。

合宿に出掛けようとしてた
その瞬間だった。





慎吾クンからの電話ーーー…っ!!





出ようとした手が震えて
出るか出ないか迷っている…。


「慎吾…クン?」

携帯を耳に当てて
高鳴る心音をおさめようとする。

「絢佳!!連絡出来なくてごめんっ!!おれ今『沖縄だってね…』


「あ…うん。事情があって!!
今ユックリ話してられないんだけど
帰ったら話すわ…」





…………………。

だれ…………?

……………なに…?



「別に…いいよ。
楽しんでね……。
わたし……今日から………
合宿だから……
ごめん……忙しいの……。
じゃあね」




電話を切った。
涙が止まらなくて…

やっと聞けた声…
嬉しかったのに……



その思いは
一気に砕け散った…。