La Cherie 【最愛の人】


あれから私たちは手を繋いで
家まで歩き それぞれ別れた。

慎吾クンはわたしの部屋の電気が付くのを
確認してから帰るといい
わたしは 家に入るとすぐに
自分の部屋に行き 電気を付けて
窓から彼の姿を探す。

バイクにまたがった慎吾クンは
右手を上げると 大きな音を立てて
走り出した。


気を付けて帰ってね。

小さな声で囁くと
隣で声がした。
「新しい彼氏?」



振り向くとそこにはお母さんが
同じ様に窓から覗いてた。


「あ…ただいま」

「帰ってきたかと思ったら
そのまま部屋に駆け込むんだもん。
なにかあったのかと 思ったわよ」


お母さんは窓を閉め終えると
ベットに座り
わたしが話し始めるのを待ってる。

「うん。何も無いよ〜。ただ…
見えるかなって…////。」


「そう?ならいいけど
今度連れてきなさいよ〜。
ママ楽しみだわ♩」

そう言うと、腰を上げて部屋から出て行った。


楽しみって…。