俺がその部屋に入ると
一也さんがその男に飛びかかって
彼女を離したのが見えた。





絢佳!!!!!!!



絢佳はその場に倒れ込んだ。
急いで駆け寄って絢佳を起こしたが
力無く 俺の胸に顔を埋めて泣いていた。

身体を抱き上げると
不自然な状況に気が付き
絢佳の手を見る…。



なんだ…これ…
何で…こんなこと…!!!!





絢佳の両手を縛っていた
紐を外した。
真っ赤に痕になっている…。



フツフツと湧き上がる怒りを
抑えながら 絢佳を抱きしめる。



「絢佳…怖かっただろう…
もう大丈夫だ…」




そう告げると絢佳の力が緩んだ。
気を失ったのか。