どこに向かっているのか
サッパリわかんねぇ…
俺の苛つきを光汰がなだめてくれているが
落ち着かねぇ……。
「絢佳チャンの前に…
付き合ってた彼女にふられたんだ…。
その時は……っ。
あいつ薬使って…」
くすり………………!!??
「薬って…なんだよ」
天木が言った。
「あぁ…ヤバイ薬じゃねぇよ。
睡眠薬みたいなやつ…。
だから俺は 自分の彼女の友達に
そんなめには合わせたくなくて
反対してたのに…!!!!」
一也さんの運転が
荒々しく 急いでるのがわかった。
助手席では
絢佳の友達が携帯で何度も
絢佳に電話をしているが
その電話が通じる事はなかったようだ。
俺は…何も聞く気になれず
ただ早くその場所に着く事を
願っていた。