「ねぇ、光。」


「ん?」


「優那ちゃんを好きになれて、よかったね。」


「・・・・あぁ。」



楓、
ありがとな。

俺のこと、一番に考えてくれて。



「じゃ、俺、行ってくるわ。」


「卒業までには帰ってくるんだよ!!!」


「分かってるって。」


「指きりだよ!」


「子供かよ。」



俺は、電話を切った。
また会えるから
楓も俺もお別れの言葉は言わなかった。