真人と出会ったのは高校に入ってから。


電車とか使わずに行ける高校に行きたくて、
俺が目指したのは家から1番近く、歩いて行ける距離の高校。



入学式は誰とも会話を交わさなかった。


「ねぇ!あの人かっこよくない!?」
「本当だ!!かっこいい〜っ」

そんな声も無視し続けた。


そして次の日、
「なあなあっ!!かっこいいな〜☆何中から来たの?」

それが真人だった。


最初は
暑苦しいとしか思わなかった。

「・・・八中。」

「俺、河野 真人(コウノ マサト)!西中出身だぜ〜♪」
ピースを向けてニカッと笑った。

「・・・ふーん」

「なんて名前?読めねぇな〜・・・。ん〜っと・・・アツ・・・?アツ・・・ユメ・・・・・」

俺はタメ息をついた。

「アツム・・・」
「なるほどっ!!敦夢な!!よろしくな〜♪」
「・・・・・」