図書室には誰も居なかった。
普段から誰も使わないんだけどね。

私は図書室を一周した。
そんなに広くはない。
中学の図書室の3分の2くらい。


「もう帰ろっかな。」

1人で呟いてみる。

校舎は静まっていた。
もう誰もいないだろう。


下駄箱で靴を出す。
時計の針は5時をまわっている。

今日は部活がないのか・・・。


「〜〜」

ん?
なんか・・・女の子の声が聞こえる。
反対側の下駄箱からだ!!


「・・・好きです。」

ええ!?告白?
可愛い声だなぁ。

「ごめん。」

あ、フラれた?

「俺、誰とも付き合いたいと思ってないから。じゃーね。」

この声どっかで聞いたことあるような・・・・

去っていく後ろ姿を見た。

あ!!!!!
北浦敦夢!!!??

何人もの女で遊んでるんじゃないの?


女の子のすすり泣く声が聞こえる。

私も下駄箱を出る。
去り際に女の子の顔を見た。


え?
めっちゃ可愛いじゃん!
なんでこんな可愛い子フルの?

もしかしてタイプじゃなかったとか?
可愛い系より美人系が好きって感じ?