「おっはよーす!!」

蛍と2人きりの気まずい教室に
いつもより少し早く真人が飛び込んで来た。


「今日は早いな。」

「いや〜それがさ、今日寝坊して。部活行ってないんだよね〜」

笑いながら真人が言った。


「あ!浅海、昨日大丈夫だった?」

「ひぁ・・・!?あ・・・う、うん!!」

蛍は突然話しかけられたから、
少し戸惑いながら答えた。


「そっか。帰りとか心配だったんだけど。」

「あ〜・・・でも私、自転車通学だから。」

「そうなんだ?そこまで遠くないのな。」

「まあね。」

自転車通学・・・
確か前にそんなこと言ってたな。

「じゃあ敦夢、帰り送ってってやれば?」

は!?なんで俺が・・・

「帰り何かあったら困るだろ?」


いや・・・
でもまず蛍は自転車あるけど
俺は歩きなワケで・・・
そんでもって意外に距離あるし。

ただでさえ学校内でも少ない自転車通学なんだから
うちのクラスには蛍くらいしかいないだろうに・・・

帰りに何かあるなんてことはないハズなんだけど?