食堂を出るまでと出てからの周りの視線がかなり痛い。
(ほとんどが女子)

なんかこう・・・睨むような・・・
この視線は蛍に向けられてんのか?



「なんであの子北浦くんと一緒にいるワケ?」
「超地味じゃん。釣り合わなさすぎ」
「告るんじゃない?」
「フラれるにきまってんのに」

まる聞こえ。
わざと聞こえるように言ってんのか?

てか、付き合ってんだけどな。




・・・

たどり着いたのは人気のない旧校舎の2階。

なんでこんなとこに・・・・・・


まさか・・・恐喝!?
殴られる!?蹴られる !?


「あのさ、敦「ごめんなさいっ!!やめてくださっ・・・お願いします!!」

「は・・・?何言ってんの?キモッ」

「え・・・えっ・・・」

「暴力とかカツアゲとかでも想像したワケ?」

蛍がタメ息混じりに言った。

・・・その通りです。

「んなっ・・・・・わけ、ねーだろっ。」

「そーだよね。いくらアンタでもここまでビビりなわけないよね!」

「・・・はい」


で、結局なんの用なんだよ・・・

「そうそう。敦夢、今週の土曜日あいてる?」

「え・・・っと、今週・・・は確か真人の家に・・・」

「ふーん・・・じゃあ断っといて。」

え゙!?

なんで・・・

「私、観たい映画あるんだよねぇ。」

はぁ。

「でも一緒に行く家族も友達もいないし・・・だから仕方なくアンタを誘おうってこと。」

「あぁ、なるほ・・・え!?いやいやいやいや・・・え!!?」


「一応彼氏だし?1人で行ってもつまんないし。」

「でっでも・・・」

「拒否ったら・・・・」










「わかってるよね?」

「ひっ!!?」


黒い・・・

笑顔が黒いよ・・・