今日から始まるだけあって時間10分前でも人がたくさんいる。


安心してその中に紛れ込んでいった。



――――――――

―――――

――…



教室へ行って決められた席につく。





「好実ちゃん~おはよっ!」





「…千草。」


少し放心状態になる。



「なんでいんの?」



赤上千草(アカガミチグサ)、友達はつくらないと決めたあの時代に唯一でき、認めた友達。


学力が低いって有名だったからてっきりあれっきりかとおもってたのに。



「好実ちゃんと同じ高校に行くために勉強したよ?」


ひひっといたずらっ子みたいに笑う千草。



友達なんか要らないっていってた時代に私が必要になるよ、って千草には執拗に追いかけられた。



“あいつ”が見方にできなかった唯一の少女…。