「ふっ…なにそれ」 友達になってあげる、なんて上から言ったのに目を輝かせた古城淳が頭に浮かぶ。 「古城くん、意外に可愛いんだねぇ」 にやにやと千草が笑う。 やばい…ツボにはいった。 ふたりで体を曲げながら笑っていると、影が現れた。 「そりゃあ悪かったな」 振り返ると心なしか顔が赤い古城淳がいた。 なんだか古城淳といると無駄なことを考えなくていい。 「一緒にお昼食べる?」 そう言って見上げた古城淳の顔は輝いていて、近所のポメラニアンと重なる可愛らしさだった。