なんか、あたしめっちゃどきどきする。

「お姫様?お名前は?」

「ぇ、あ、あたしは・・愛川瑠亜です・・」

「じゃぁ~、なんかお姫様みたいだから・・姫にしよ」

な、なんか胸がキュンってなるよ。

「姫、今日はこの学校になんの用ですかぁ?」

「ぁ、その・・。この学校の校内見学に・・」

「・・・・何歳?」

え?

「えっと、16歳です・・」

「瑠亜姫が?俺、てっきり小・・・中学生に見えたよ」

なんか、気を使われたような・・・

あたしって、そんなに幼い?

童顔っては言われるけど・・・

「じゃぁ、あたし。そろそろ行きます」

「行くってどこに?」

「校内見学まだ、途中なんです」

「俺が、学校案内してあげるよ」

「で、でも・・迷惑じゃ・・・」

あたしに、かまってくれる人なんていない・・・

「全然。さぁ、行こ♪」

あたしは、

王子様みたいな人に

手をつながれて

学校案内してもらった。

まるで、夢のような時間。

学校案内のときも

ずっと、胸がどきどきしてた。

これって、なんなんだろ?

「じゃぁ、今日はここまで!」

「あ、ありがとうございます」