「えーっ。何でぇ?」
「何でってその……あ、ほら、早く部屋に戻って仕事しないと。」
「仕事ならもう終わったよー。会長の挨拶なんて適当でいいし。それに、僕がどんなに一生懸命挨拶考えても、言うときに省いちゃうんだよね。だから、僕も適当に書いちゃうんだ。」
「はぁ……。」
そう言っている間も、秀さんには離れる気配がない。
「……じゃあ、離れないと秀さんのこと、嫌いになっちゃいますよ?」
「……それはヤダ。」
秀さんは、拗ねたようにそう言うと、しぶしぶ私の体から離れた。
「ま、いっか。ななちゃんはこれからも僕の専属秘書だから、いつでもだきまくらにできるもんね。」
秀さんはそう言って、悪びれる様子もなく笑った。


