「じゃあ、いいや!」
秀さんは急にご機嫌になって、私に抱きついてきた。
「慎哉。ななちゃんの優しさに免じて許してあげる。」
「……はぁ。バカ秀。許してもらうも何も、俺はやましいことは何もしてない。」
「ベーッだ。そんなの信じてあげないもんね!」
……何?この状況。
「……勝手に言ってろ。」
性悪イケメンは、そう言って大きくため息をつき、キッチンから出ていった。
「はぁ〜、よかった。ななちゃんが、慎哉に食べられちゃったら、どうしようかと思った。」
「あの……秀さん?」
「ん?なぁに?」
「そのー、非常に言いにくいんですが……」
「そんな、気を遣わないでよ!僕とななちゃんの仲じゃない。」
「じゃあ、遠慮なく。……離れてください。」
そう。秀さんは、性悪イケメンがいなくなった後も、私に抱きついたままだった。


