生徒会のプリンス

「痛いなぁ!この、ブス!」




「うるさい!口を開けばブスブス……そりゃさ、かわいくはないけれどさ、少しくらい気を使ってくれても……」




「悪いな。俺は世界でも5本の指に入るほどの正直者なんだ。」





……こいつ。




「ねぇ~、慎哉?」




「あ?どした?」




私たちの会話に入り込んできたのは、かわいい書記さん。




「……本気でななちゃんのこと好きなんじゃないの?」




……な、何ですと~?




「そんなことは、日本の総理大臣が日本国籍を持たない人になるくらい、洋介がアイスクリームを大嫌いになるくらいあり得ない。そして、お前も頬を赤く染めるな。気持ち悪い顔が、余計に気持ち悪くなってるから。」





私は、そう言ってきた性悪イケメンを改めて蹴り飛ばした。




「……だってさぁ、慎哉がいきなり本性見せるなんて、気に入ってる証拠じゃん。」




「……こいつ、変なところに敏感そうだからな。隠すのも無駄だと思ったんだよ。」




……ふーん、そうなんだ。