「……ど、どうしたんですか?」
「ん?別に。ただ、他の生徒会メンバーに差をつけられるのが嫌だったからさ。こうやって、ななと堂々と二人きりになれる機会ってそうないじゃん?」
「……ちょっとよく分からない。」
「だって、秀はななを秘書にしちゃってるし、慎哉は名目上でも彼氏だし?俺って不利じゃない?だったら、少しでもアピールしておかなくっちゃ!」
……鼓動が少し速くなったのを感じる。
……海斗はいつもの感じと変わっていないように見える。
でも、その柔らかそうな唇から放たれる言葉は、とても甘いものだった。
「さてと、説明会も終わったし、ななの心も揺さぶれたみたいだから、帰りますか。早く戻って、誠に報告しないと、また怒られちゃうから。」
「……は、はい。」
私はそう言って、無邪気に微笑みながら会議室を出ていく海斗の後を歩いた。


