『はぁ…はぁ…』 そこら中探し回ったが、優奈の姿は一向にない。 どこもかしこも人だらけ── 簡単にはぐれてしまうくらいに。 あっという間に人にのみこまれる。 よし、ここだと邪魔にならないか。 俺はいったん場所を移し、息を調えようとした時!! 「放してください!!」 なんだ?? 騒がしいな。 しかもこの声... 『優奈!!』 「霧斗!!」