「あら、よくわかったわね。すっごくいい子よね」

どこが?
あたしとお姉ちゃんは顔を見合わせた。


「あのさ、道田…さんはなんでうちに泊まるんだ?」


誰もが思っていた質問を健兄が口にした。


「それがさ、お母さん道田君のお母さんと中学校の親友でね、この間久しぶりに会ったら、今度海外出張に1週間いくんだけど息子を1人で日本においておくと何するかわかんないからどうしようって話してたの。でね、お母さん思いついたの!うちの家は健もゆうちゃんもいるから、男の子がいたってかまわないしうちにくればいいんじゃないって!!」


「ちょっとまてー、あたしたちはどうなるの?」

「大丈夫だって、うちの中は男はすでにいっぱいいるんだし、1人も2人も変わらないわよ」

「変わる変わる、大きな変化だよ」

「大丈夫だって」

そんな言い合いをしてると、

「あのさ、母さん、その人どの部屋に泊まんの?」

ずっとだまってた雄輔が口を開いた。


「決まってるでしょ」

もちろん、男部屋だよね!!


「葵の部屋を貸すのよ!」

え?
お母さん、まじで言ってるんですか?
あなた、娘の身体は心配じゃねぇのかYO?

「やだ、あたし男と同じ部屋で寝れない。」