硬く目を閉じ、心の中で悠季君の名前を呼んだ。






それと同時、



緩くなった腕。





ゆっくりと恐る恐る目を開けた。



誰もいない。




落ちた携帯の画面には、なにもうつっていなかった。





やったんだ。





悠季君がサイトを壊してくれたんだ。



あたし、死んでない。




「悠季君……」




静かに流れ落ちる涙。



もう、大丈夫なんだ。




「ありがとう、悠季君……」




「あなたは死ぬんだよ、ここで」




低い、男性の声。


後から聞こえた。




ゆっくりと、後を振り返った。




「バイバイ」




「きゃああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」