あたしはそっとドアを開けた。




「はい?」



「あ、宅配です」



「あ、はい。はんこういりますよね。少し待っててください」



家の中にはんこうを取りに行こうとした時。



パシッ―――





握られた腕。


「なんですか?」



「はんこうなんていらないんですよ。……あなたがいればね」




男性は帽子のつばを上にあげ、にこりと不気味な笑みをあたしに向けた。



「……っ」



急いで振り払おうとしたが、男性の力はものすごかった。


「いやっ!」


あの笑み。




あたし、殺されるっ!!!!



「離してッ!!」



手からすり落ちた携帯。



携帯の画面には、あのサイトが出ている。




悠季君っ!!!