規約は、破ってない……はず。 あたしは本文を食い入るように見つめた。 【その規約とは、 『彼氏を借りているときに退会しないで下さい』 です。】 そうだ。 規約にあった、『彼氏を借りているときに退会しないで下さい』。 そんなこと、すっかり忘れていた。 誰のせいでもない。 あたしの責任だ。 じゃぁ、どうなるの?? あたし、死ぬの??? 「悠季、君……」 ぽつりと、呟いた言葉。 それと同時に、家のチャイムが鳴った。