「じゃぁ、押して」






しっかりと、あたしの瞳を見る悠季君。






あたしは『本当に退会しますか?』という文字を見つめていた。





『Yes』を押すだけ。





そんな簡単なことなのに、押せずにいるあたし。








だってもう会えなくなるんだよ?





「あたし、やっぱ……」



「要ちゃんっ!……押して」







強く言い切る悠季君。




あたしは静かに、でも力強く、




『Yes』のを押した。