波江のマンションが見えた!


あたしは急いでエレベーターに乗り、


波江の部屋まで走った。





ピンポーンッ―――


誰もいない!


波江の両親は二人とも共働きで夜が遅い。



あたしは携帯を耳にあてた。


「波江!?波江今どこにいるのっ!?」



『ザーーーーーー…』




激しい雑音。



切れてしまったのだろうか。


そのときだった。


『ザーー…モ…ザーーー…ドレ…ザーー…イ』

雑音と雑音の間に微かに聞こえた、

モドレイ??


!?―――


『モドレナイ』……




郷子






二人に掛ってきたのと同じ。




『モドレナイ』



波江が、


波江が危ないっ!!!