「波江落ち着いて！なにがったの！？」
『なんか変な男に付けられてるの！！』
変な男？？
「いつから！？」
『丁度学校から出た時からっ』
まさか。
門の前で立っていた人……
「とにかく角曲がったら走ってっ！！」
『わかったっ！！』
「携帯の電源は入れといてっ！！！』
ストーカー。
通り魔。
縁起でもない言葉が、あたしの頭の中を駆け巡った。
あたしは波江の家に向かった。
「波江！？」
『要！？どうしよう、まだ付いてくる！！』
「どっかお店は？人はいないのっ！？』
『いないっ！！』
「あたしも波江の家に向かってるから、どっかマンションに入って！！」
高鳴る鼓動。
どうかなにも起こりませんようにっ！！
