学校の帰り、校門を出る際に、門のところに男の人がいた。




帽子を深く被り、

顔はよく見えなかったが、たぶん若い。



20~25くらいだろう。





あたしはその男性を横眼で通り過ぎ、

家路に向かった。





一体なにしに学校に来たのだろう。






そんな疑問が、消えかけた時だった。





~♪



バイブの振動とともに流れる着メロ。



あたしは鞄の中の携帯を取り出し、着信に出た。




「もしもし?」


『要!?』


「そうだけど……」


『あたしっ!波江だけどっ!!』


「波江?どうしたの??」


『助けてっ!』



助けて!?

なにがあったのだろうか。




とても焦っている波江。



あたしは波江を落ち着かせた。