桜の木の下で -2-





「…よし、都倉、お前あそこ。」



「あ、はい」



都倉くんは、先生が松田くんのために用意した後ろの席に移動した。



後ろの方がいいのに、なんでわざわざ前から3番目のこの席を選んだんだろう。というか先生、優しすぎる。



すると、松田くんがわたしの隣の席についた。



チラッと見ると、また目が合った。この機会にいっそ自己紹介しちゃおう。



「バスケ部のマネやってる高橋優希です。よろしくっ!」



軽く微笑むと、松田くんはよろしく、とボソッと言ってまた口元を押さえ顔を逸らした。



え、わたしに何かついてる?さっきから逸らされるんだけど…!



――…この行動の意味を、わたしは後々知ることになる。