時任渉はストレスや憤りを抱え込んだまま、最近では夜の繁華街を無意識のうちに歩き回るのが日課になりつつあった。 「ああ―…苛々する」 時任渉の口癖だった。 意識とは別のところで、気が付けば口を吐いてでてくるようだ。 時任渉は、自分の声を耳から聞いて、自分の発した言葉を認識する。 あまりいいことではないと、頭では解っているが止まらない。