「みんな権藤さんの心臓が良くないの分かってますから。 無理しないでください」 吉村は「ね」と、念押しすると、直ぐ様持ち場に帰っていった。 …ちっ。 その後ろ姿に、権藤和臣は舌打ちする。 …どいつもこいつも。 俺を邪魔者扱いしやがって。 権藤和臣は、喉をごろっと鳴らし、絡まった痰を吐き捨てると、踵を返して歩き始めた。