: : 「…はぁ、美味しかった」 柴田篤は、くわえていた爪楊枝をゴミ箱に投げ捨てると、空の弁当箱と箸箱を抱えてて、会社に戻る。 格好悪いが、仕方ない。 公園でボーッとしているうちに風に飛ばされたのか、弁当箱を包んでいたハンカチをなくしてしまった。 「まぁ、いいや。ハンカチくらい…」 そうして柴田篤は歩きだす。 …ゴミ箱の中には、彼の妻が作った弁当と、プラスチックの空容器や割り箸が、折り重なるように捨てられていた…。