その時、柴田篤の鼻腔をくすぐる匂いがした。 …いいにおいだ。 肉が焼ける匂い、魚が焼ける匂い。 途端に、おさまっていた腹の虫が鳴り、口いっぱいに唾液が溢れだす。 「…何か食べれるものがあるのか?」 柴田篤は匂いのする方へ真っ直ぐ歩きだした。