柴田篤の弁当は、会社内では有名だった。 何しろ、今までコンビニ弁当しか食べていなかった男が、急に手作りの弁当を持ってくるようになったのだから。 新婚生活に興味津々の連中には打ってつけの話題だった。 だから、その弁当がまずくて食えないなんていうことがばれるのだけは、絶対に避けたかった。 連中の噂話の、恰好の餌食だ。