「ジロジロ見てんじゃねえよ、厚化粧!!」 時任渉は女性に向かって罵りの言葉と、歩道に散らばるゴミを蹴り飛ばす。 女性は「きゃあっ」と悲鳴をあげた。 それから、尚一層、汚いものを見るような視線を時任渉に投げ付けると、足早に姿を消す。 「くそヤロウ」 時任渉は肩で息をつく。 胸の中はさっきよりも苛立ちで一杯になっていた。