夕闇が迫ってくる。 辺りは、ずんと沈んだ様に暗くなる。 そんな中、権藤和臣は目の前の黒く焼け落ちた民家を見つめていた。 「これで、7件目かぁ」 いつもの癖で、無意識に薄くなった頭を撫でる。 足元にベッドか、ソファか何かのスプリングが奇妙な形で焼け残っている。 ふと、何気なく視線を動かしたとき。 視界の端に何かが引っ掛かる。 それは、民家脇の歩道に落ちた緑色の百円ライター…。