「でも...」


「でももだっても要らない。たとえヤンキーを辞めれなくても、俺はそんな梓が好きだ。愛おしいと思う、すっげぇ」


「ん...」


あたしも遼平の背中に手を回す


あったかい...


好きな人に抱き締められるって...あったかいんだ...


「なぎさなら俺が説得させた。アイツも渋々認めたよ」


「渋々って...」


「俺は梓以上の女なんて絶対居ないって思ってる。つうか居てたまるかっつうの」


「うん....」


絶対あたし以上なんていっぱい居るって...


「それになぎさ、またアメリカに飛んでくし」


「...え?」


またアメリカ?


飛行機乗って?


「俺の親、アメリカで仕事しててさ。俺も来いって誘われたんだけど英語話せないからって断ったんだ」


どんな理由だよ...


「もしも...」


「ん」


遼平があたしを離してまっすぐ見つめる


「もしも、俺とずっと一緒に居てくれるなら、一緒にアメリカに行かねえか?」


「...は?」


アメリカ?


なんであたしがアメリカ!?


「英語出来ないし...」


「知らねえの?梓、学年1で英語出来てんだぜ?」


知らねえし!!!