「梓、大丈夫なの!?」


「うん、もうへーき」


昼からは授業に出た


先生はビクビクしながら授業をしていた


あたしはただボーっと外を見てただけ


雲が...ゆっくりと流れていく


鳥が嬉しそうに飛んでいく


あたしも...飛べたら...


小さくクスッ笑った


バカみたい


絶対飛べるはずないのに


「梓」


「え?」


クラスに誰かが入って来てあたしを呼ぶ


授業中だっつうのにコイツは...


「長嶋君、今すぐ教室に戻りなさい。授業中ですよ」


「うるせぇんだよ、てめえは」


遼平は先生を睨む


コラコラ


お前には無理だっつうの


「なに?」


「いいから。来いよ」


「意味分かんねえし」


遼平はあたしの手を掴んで引っ張る


あたしは絶対動かない


あたしから突き放したのに


なんで今?