カシャンッ
ムカついて金網を揺らす
「好きって...何だろう...」
気づいたらそう呟いていた
...難しい、好きって
大好きって、愛してるって
一体何?
あたしの今の感情は...何なの?
「もう...どうでもいいや...」
あたしはそれから学校へは行かなくなった
玲からはよくメールを受ける
『早く学校来てよ』とか
『梓が居ないと寂しい』とか
別にあたしはどうでもいい
遼平がいちゃつくのを見ていたくなかった
ココロが...痛むのが自分でも気づいてた
「梓、彼氏とケンカでもしたか?」
「...恵吾さんには関係ありません」
ちょっと酔ってるあたしに近寄る恵吾さん
あたしは毎日のようにたまり場に来ては飲んでる
そうすれば忘れられる
きっとそうだ
お酒があればあたしは遼平を...
「あの男も可哀想だな」
「は?」
あたしの方が可哀想だし
捨てられたんだよ?あたし


