「やっ...恵吾さん..!!!」


男の力に勝てるわけがなく、キスをしそうになった


覚悟を決めて目をキュッと閉じる


だけど、全然何も起きない


そっと目を開けると、地面に倒れ込んでる恵吾さん


ど...どうゆうこと...?


「俺の女に手ェ出そうとすんじゃねえ。今すぐ殺すぞ、てめえ」


「な...え...?」


どうして...遼平が...?


「ったく...心配かけんじゃねえっつうの」


遼平があたしを優しく抱き締めてくれる


遼平の心臓はかなり速かった


「走って...きたの...?」


「当たり前。梓に何かあったら俺死んじまう」


「大袈裟...」


クスッと笑う


「ってぇなー...てめえこそ、死にてえのか?梓を傷つける男が、梓を泣かせる男が。梓を守れるのか?」


「てめえには関係ない。俺は俺なりに梓を守るんだから」


遼平...?


「俺は、梓が1番好きだから」


遼平があたしを強く抱き締めてくれる


嬉しくて、すごく嬉しくて...


遼平を抱き締め返した


やっと思いが通じた


やっと...叶ったよ...


この想いが...