「遼平はどうしてあの場所に居たの?」


「あ?」


遼平は機嫌悪そうにあたしを見た


「...何?」


「...いや、別に」


遼平は立ち上がる


「お前、いい加減寝ろよ」


「え、でも...」


「病人は寝てろ。また起こしに来てやるから」


「え~...」


「じゃあな」


遼平はフッと笑って部屋を出て行った


...なんで教えてくれないんだろう?


教えてくれてもいいのにさー...


あたしはつまらなくなって寝転がった


...遼平の香りがする...


すごく落ち着く香り...


あたしは自然と目を閉じる


眠たい、とは思わないけど...


自然と目を閉じちゃうんだ


遼平は...あたしを想ってくれてるのかな?


...想うわけないよね


こんなヤンキーな女、想えるわけない


「せつなー...」


すごく胸が苦しくなった


遼平に想ってもらいたいと願う自分に出会った