「梓の携帯で連れにメールしといたから」


「玲に?」


「そ。熱出たから休むわ~的な?」


「ふーん...」


...ダメだ


昨日のこと、全然覚えてない...


「ねえ、昨日あたし何してた?」


「は?」


「何も覚えてないからさ...」


つい俯いてしまう


「制服で梓の連れと飲んでた。んで、意識朦朧としてる梓を俺が連れて帰った。玲って奴にも感謝しろよ?梓の家に連れて行ったのはいいけど鍵開いてねえし。頑張って鍵探してもらったけど全然見当たらないから俺が連れてきたわけだけど」


「そっか...」


玲に後でメールしとこ


「ったく...あの時俺が居なかった今頃お前ら、その辺のおっさんに襲われてたぞ」


「それはどうもありがとうござーました」


「適当だな、その礼の言い方」


クスクスと笑う遼平


...初めて見た、笑うとこ


意外と...カッコいいじゃん


...はっ!!


あたし、何思ってんのさ!!!


バカみたい


遼平はただの遊びで付き合ってるくせして...


あたしが本気で好きになっても意味ないのに


どうせ口封じのだけなのに...


どうしようもなく遼平を好きになってる自分と出会った