「てかお前、親居ねえの?」


「えっ...」


「リビングに行った時、1枚も家族の写真なかったからさ」


「...居るよ、どこかに...」


「へぇ」


聞かれたくないことだった


「早く...学校行こうよ」


「あ?あぁ」


「...てか遼平」


「あ?」


あたしの前を歩く遼平に聞く


「昨日、どこで寝たの?」


「あ?そりゃぁ梓の隣」


「あたしの!?」


「?」


びっくりし過ぎてつい大声に...


「なに?変な想像、したの?」


悪戯な笑みを浮かべる遼平


「べ...別に!!」


「何もしてねえよ、まだ」


「まだ!?まだって言った!?」


「さあ?空耳じゃねえ?」


「うっざ!!!」


遼平は笑う


ちょっとだけ、楽しいと思ってしまった


あたし...遼平のこと...?