ベッドから出て服のシワを伸ばす
制服は学校だから今朝は次の私服で行かなきゃ
「いいから食え」
「っ...」
無理矢理皿を押し付けられる
「早く食え」
「...はぁ...」
ベッドに腰を降ろしておにぎりを食べる
「....」
美味しい...
食べる手が止まらない
「美味しいか?」
遼平があたしの顔を覗き込む
「...なんで泣いてんだよ?」
「泣いてなんか...っ!!!」
温かい水が頬を伝う
「あたし...泣いて...?」
「あぁ」
そっと涙を拭かれる
「不味い...か?」
首を横にぶんぶんと振る
「じゃあどうした?」
「分かんない...」
いつもあたしは...コンビニの料理で...
誰かの手料理とか、誰かに作ってもらったことはなかった
だから...どう反応していいか分からなくて...


