君を愛する

「皆、近くの公園で花火やらないか? 少し時期外れだけど、皆揃ってるわけだしやろうぜ」
 皆が修二に同調し公園に行こうとすると、彩香は母親に呼び止められた。
「彩香は暖かくして行きなさい。この大切な時期に体を冷やすと、赤ちゃんにも悪影響が出るわ」そう言って、お母さんはジャンパーとマフラーを彩香に着せた。
「お母さん、ありがとう。感謝してる」彩香は照れ臭そうに言った。
「何言ってるのよ。早く行っておいで」
「彩香、何してるんだよ。遅いと置いて行くぞ」修二にそう言われて、急いで皆のもとに向かった。
「やっぱり夜になると肌寒いね」美咲が少し声を震わせながら言った。
「まあ、花火しているうちに体も暖まるだろう」修二はそう言って、彩香の手を繋いで寄り添った。
 そして公園に着き、花火をし始めた。肌寒かったが、花火をしているうちにそんなことは忘れていた。
「彩香、紅葉の木々の下で花火をするのも悪くないな」
「そうだね。秋にやるのもロマンチックかも。あ、修二。星空綺麗だよ」彩香は修二の腕を組み、寄り添いながら言った。
「本当だ」修二はそう言うと、二人はずっと星空を眺めていた。
「皆、もうそろそろ帰ろうか。さすがに寒くなってきたから、彩香の体をあまり冷やしたくないし」修二が言うと、「分かった」皆がそう言って花火の片づけを始めた。
 片付けが終わり、修二の家に戻ると親たちはお酒を飲んでいた。
「ただいま。お袋たち酒飲んでるのかよ。あまり飲みすぎるなよ、お袋も親父も酒癖悪いんだから」修二が嫌みを込めて言った。