君を愛する

 彩香の部屋のドアを開けると、美咲が彩香の隣に寄り添っていた。俺たちが部屋に入ろうとすると、美咲が俺たち二人を部屋の外に出した。
「どうだった? カメラは回収できたの?」美咲が小声で聞いてきた。
「ああ、回収できた。あとは、噂ができるだけ流れないように願うだけだ」
「カメラの中身確認していい? どういう写真を撮られていたのか、親友として確認したいんだ」
「美咲、ショック受けるなよ。俺でも少しショック受けたんだから」修二が心配そうに言った。「大丈夫だよ」美咲は修二の手からカメラを取った。
 美咲は一枚目から順に見ていった。写真を見ていくうちに徐々に目尻に皺を寄せ、顔が蒼褪めていった。
「彩香がこんな酷い目に遭っていたなんて思ってもいなかった。これから彩香にどういう顔で接すればいいんだろう……」
「俺たちはいつも通り彩香に接してれば良いんだよ。変に接し方を変えれば、彩香は一生この苦痛から抜け出せないかもしれない。少なからず俺たちが彩香の味方でいてあげれば、彩香は一人じゃない。その味方でいてあげられるのは、俺たちしかいないんだよ」
修二は微笑みながらそう言って、美咲の頭を優しく叩きながら彩香の部屋に入っていった。
「修二って強いね。彩香の彼氏で、修二も相当辛いはずなのに。その優しさが逆に、私を苦しくさせるんだよ……」美咲は泣き出した。秀は美咲のことを抱き寄せてこう言った。
「修二は昔からそういう奴だよ。男だからっていうこともあるけど、やっぱりあの出来事のおかげで修二は強くなったんだ。修二だったら絶対彩香のことを立ち直せてくれるよ、美咲は心配するな。俺が保証する」秀は力強い声で言った。
「そうだよね」美咲は小さな声で呟き、秀に支えながら彩香の部屋に戻った。
 彩香の部屋に戻ると、修二は彩香のことを抱き寄せていた。
「彩香、俺がついているから大丈夫だ。これから学校で嫌がらせとかあるかもしれないけど、俺らがずっとついてる。絶対俺らが彩香のことを守ってやるから」
「ありがとう。修二たちがいなかったら、わたしどうなっていたか分からなかったかもしれない。修二たちがいるおかげで、私が私でいられるような気がする……」
「ああ、これからもずっと俺らは一緒だ。それでだけど、彩香はこれからどうしてもらいたい? 俺らは帰った方が良いか?」