君を愛する

「当たり前だよ」里穂と愛恵は口を揃えて言った。
「秀、とりあえず俺の家に行くか。これからどうするか話し合おう。じゃあ、皆彩香のことを頼む」そう言って修二と秀は玄関へと向かった。
 玄関で靴を履いていると、彩香のおばさんがやってきた。とても心配そうな顔をしていた。
「修二君と秀君は帰るのね。彩香のこと心配してくれてありがとう」
「いいえ、親友として当たり前のことです。それに、僕は彩香の彼氏ですから。今は彩香のことは美咲たちが寄り添ってくれてます。僕たちも後から戻ってきますから」
「そう。彩香のために皆に迷惑がかかってしまって、本当に申し訳ないわ」おばさんは顔を手で覆いながら泣き出した。
「おばさん、泣かないでください。決して彩香は悪くはありません。今は、おばさんも一緒に寄り添ってあげることが彩香のためになると思います。じゃあ、僕たちはとりあえずここで失礼します。後からまた戻ってくるので」
修二たちは頭を下げながら家を出た。その足で修二の家に向かい、これからどうするかという話し合いがなされた。そして修二が話し始めた。
「よし、もうあいつの家に向かうか。とりあえずカメラさえ没収できれば良いよな」
「そうだな。まあ、でも修二は最初からあいつらをボコボコにするつもりなんだろ?」
「当たり前だろ。俺の大切な女に手を出した奴なんて絶対許さない」修二は強い口調で答えた。「そうだよな」秀は短く答えた。
 そして、修二と秀は自転車であいつの家に向かった。あいつの家の前に着くと、二人は深く深呼吸をしてインターホンを押した。
「はい」女の人は少し機嫌が悪そうな声で出た。あいつの声だ、と思い修二は冷静に答えた。
「俺だ、修二だ。俺のことを覚えていないとは言わせないぜ?」
「ああ」短く答えた後、すぐにインターホンは切れた。少し経った後、玄関のドアが開いた。
「久しぶりだね。何かあった?」
「とぼけるんじゃねえよ。彩香に手を出しただろ。彩香は俺の女だ。首謀者はおまえだろ。行為を撮ったカメラをよこせ。素直に渡したら手を出さずに素直に帰ってやるよ」
 修二は女の胸倉を掴み、顔を近づかせ低い声で言った。ここまで怖い修二を見たのは久しぶりだ、と秀は一瞬思った。
「玄関でこんな話するのもあれだから、とりあえず私の部屋に入って」