君を愛する

 私はずっと心の中で、修二ゴメン、と言い続けた。ぼろぼろになった服のままで、行く当てもないままそこら辺の道を歩き続けた。
 その頃、修二がバイトを終え私に電話をかけてきた。バイトを終えた時には私に電話をかけるのが習慣になっていた。でも、今の私にはその電話に出る気にはならなかった。
 今まで電話に出なかったことがなかったから、その異変に気づき私の家に修二は向かった。
「おばさん、彩香ってまだ家に帰っていませんか?」
 修二は息を切らせながら聞いた。おばさんは何か緊急事態が起こったのだと感じ取ったのか、動揺した口調で答えてきた。
「彩香に何かあったの?」
「いや、まだ分からないんですけど、俺がバイト終わった時に電話をしたら彩香が出ないんですよ。今までこんなこと初めてだったもんですから、彩香の身に何か起こってるんじゃないかと思いまして」修二は冷静な口調で喋り続けた。