君を愛する

から」秀は冷静なツッコミをして、里穂のことを無理やり起こした。
 駅に着くと、手を繋ぎながら電車から降りた。まだ彩香と里穂は完全には起きていない様子だった。
「今日修二の家に泊まっていく。良いでしょ?」彩香は言った。
「分かった。これじゃ彩香の家まで送っていくのも面倒臭いからな。彩香の親には俺から電話しとくから」修二は言った。
 こういう風になるんだったら、ちゃんと考えて歩けよと素直に思った。
「里穂も秀の家に泊まっていきたい」里穂が言った。「お前もかよ」秀がそう言ったと同時に、少しダルそうな顔をした。
「お互いに苦労がかかる彼女を持ったな」修二が苦笑いしながら言った。「そうだな」秀は短く答えた。
「じゃあ、俺はこっちから帰るから。また月曜日な」修二は軽く手を振りながら言った。
「おう、じゃあまた月曜日」秀も軽く手を振って、お互い別の道を歩いていった。
 そして、彩香の体を支えながら歩き、修二の家に着いた。
「おい、彩香。俺の家に着いたぞ」修二はそう言った。歩きながらうたた寝するとは、ある意味で尊敬する。
「本当? 修二の家来るのは久しぶりだな。って、先週一回来たか」彩香は完全に寝ぼけている。
 そして、彩香をとりあえず玄関まで入れ横に寝かせた。
「お袋、彩香が来た。今日俺の部屋に泊まっていくから」修二は玄関から大声で言った。
「あら、そうなの。お布団敷いた方が良いわね。それより彩香ちゃん、お疲れのようね」お袋は心配そうに言った。「ああ、今日は結構歩いたからな」修二は素っ気なく答えた。
「とりあえず、彩香のこと俺のベッドで寝かせてくる」修二はそう言って、彩香のことを抱いて二階に上がった。
「今日はゆっくり休んどけ。彩香の親には俺から連絡しとくから、心配するな」修二は彩香の頭を優しく撫でながら言った。「うん。修二、大好きだよ……」彩香は寝ぼけながら言った。俺は幸せそうな彩香の寝顔を見ていると、いつも心が癒される。頬に優しくキスをしてから、自分の部屋の電気を消し居間へ戻った。
「お袋、軽く晩飯あるか? 晩飯食べてないから腹減った」俺はテレビをつけながら聞いた。
「あら、そうなの? じゃあ、炒飯でも作ろうかしら」お袋はそう言いながら、フライパンを出し炒飯を作り出した。