君を愛する

 彩香がそう言うと、里穂も「修二と彩香も幸せになってよ」と言ってくれた。私と修二は見つめ合って照れ笑いをした。
「ねえ、愛恵。私たち二人だけ取り残されたよ」美咲は愛恵の肩を叩きながら苦笑いした。
「完全孤独になっちゃたよ。この先真っ暗だ」
 愛恵も口元が引きつりながら言った。その後は皆で他愛のない話をして、HRの時間がきた。
 そして昼休み、皆で昼ご飯を食べていると里穂が話しかけてきた。
「ねえ、彩香。カップルが二組できたわけだし、今度ダブルデートしてみない?」
 ダブルデートという言葉を聞いて、私は少し胸を躍らせた。なぜなら私は、ダブルデートを一度でも良いからしてみたいと思っていたからだ。
「本当に? 絶対する。修二も良いでしょ?」
「ダブルデートも悪くはないな。俺は別に良いよ」
「でもさ、里穂。ダブルデートって言っても、どこでデートするの?」
 里穂は秀と少し話し込んでから答えた。
「やっぱり、ダブルデートだったら遊園地でしょ」
 里穂は嬉しそうに言った。
「遊園地は定番だよね。私は来週以降だったらいつでも良いよ。修二は?」
「俺来週末は少し用事あるんだ。暇になるのは再来週以降になるかな。秀と里穂はどうなの?」
「俺はいつでも暇だよ。皆に合わせる」
「私も今のところは特に用事はないかな」
 四人揃って、うーんという呻き声をあげた。最初に声を出したのは里穂だった。
「じゃあ、修二の予定に合わせて再来週末に遊園地に行こうよ」
 他の三人も、「賛成」と声をあげた。
「俺の予定に合わせてもらって悪いな。せっかくのダブルデートなのに」
「用事あるなら仕方ないよ。私たちは気にしてないから」
 彩香が俺の手を握って微笑みかけてくれた。彩香の笑顔にはいつも癒される。
 そしてダブルデートの日。最初から四人揃って遊園地に向かっても良かったんだけど、それぞれのカップルだけの時間も作りたいということで現地集合にした。
 そして私と修二は集合時間の十分前に遊園地に着いた。
「まだ秀と里穂は来てないみたいだね」
「とりあえず秀は時間にルーズだし、里穂も準備するのに結構時間かけるからな。そう考えたら、彩香ってそんなに時間かからないよな」
「服は前日に決めてあるし、化粧だって最低限に抑えているからね」