「ごめん、用事あるから、
今日はお弁当一緒に食べられない。」

「あ、うん…分かった。」

一人かぁ…じゃあ、体育館裏に行こうかな。

私はお弁当を持って教室を出た。

最近、放課後はいつもここにいる。

一人だと先輩達に転ばされるから、
水月がいない時は、先輩達が帰るまで隠れるのが、一番安全だった。

道路で転ばされるのは廊下よりも痛かったから、もう絶対転ばされたくない。

それに、この場所はとても居心地の良い空間で、落ち着ける。

椿の木の下に座り食べていると、時間の流れを感じない。

食べ終わって時計を見るともう教室に帰らなければいけない時間になっていた。