下からは死角だが、
ここからは丸見えだ。
それに、静かな分丸聞こえだった。

裏で動くから女は嫌いだ。

その出来事の後から、この場所に時々、一年が来るようになった。

何をするわけでもなく、ただ椿の木に寄りかかり、じっと黙って座っている。

俺は倉庫の上で本を読む。

そこに座られると降りたくても降りることが出来ないから、仕方なしに一年が帰るまで本を読み進める。

一時間位するといなくなる。

煩くはないが…何がしたいのか全く分からない。