「あなた、抜け駆けしたでしょ。
王子様…陸様と。ねぇ、知里。」

知里と呼ばれた先輩が言った。

「見たんだから。あなたと陸様が二人で歩いているの。ブレスレット貰って。
それに……。」

「転ぶふりして屈んだ陸様に抱きつきキスしたでしょ!」

キ、キス!?してない!!

「私は水月と陸先輩と3人で行動してたし、き、キスなんて「そう…分かったわ。」

ドンっと私は突き飛ばされた。

「った…!」

「…絶対後悔することになるわ。
覚えておきなさい。」

「彩香、待ってっ。」

彩香と呼ばれた先輩はそう言い切り背を向けて歩いて行き、知里先輩もその後について去って行った。